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不登校はなぜ増えた? AI時代に失われる「会話の基盤」と、親子の「小さな対話」を取り戻す方法

お子さまの不登校に直面し、「どうしたら良いのか」と深く悩んでいらっしゃる保護者の方も多いのではないでしょうか。今、不登校のお子さんは過去最多を記録しており、決して「我が子だけ」の問題ではありません。

その原因は、「いじめ」や「不安」といった明確なものばかりでなく、「はっきりした理由がわからない」ケースも増えています。

この記事では、不登校増加の一因を、スマホやAI時代の進展によって、情報を深く調べることから、親子の「共通の会話の基盤」が失われたこと、そして学校や家庭で「対話の力」を鍛える場が不足していることにある、と考察します。

そして、解決のヒントとして「学校」という大きなテーマではなく、ゲームなども活用しながら家庭に「評価しない安全な対話の空間」を取り戻す、親子の「小さな対話」の具体的な方法をご紹介します。

目次

「不登校の増加」に悩む保護者の方へ

「うちの子が学校に行きたがらない…」「不登校が増えている話をよく聞くけれど、結局、どうしたら良いのかわからない…」など、一人で悩みを抱えていらっしゃいませんか。

データが示す不登校の現状

今、データで見ても、不登校のお子さんは増え続けています。決して「うちの子だけ」という特別なことではない状況です。

近年、小・中学校の不登校児童生徒数は文部科学省の調査によると、2024年度の数字で小中学生で35万人と、12年連続で増加し、過去最多を記録しました。この問題は、社会全体の傾向となっています。不登校児童生徒数の割合は増加しており、多くの方が共通の悩みを抱えています。

不登校の理由は「不安」「体調」「いじめ」だけではない

文部科学省の調査では要因は、▽「学校生活に対してやる気が出ない」が30.1% ▽「生活リズムの不調」が25%▽「不安・抑うつ」が24.3%などとなっています。それは表面的な状況を示すに過ぎません。いじめや病気といった明確な要因が見当たらないケースも増えており、従来の理由だけでは説明がつかない背景があるのではないでしょうか。もちろん、それらが原因の場合もあります。しかし、「はっきりした理由がわからない」「何がきっかけなんだろう」と感じているご家庭も多いのではないでしょうか。

本記事の提案:不登校増加の一因は「共通の会話の基盤」の減少ではないか

もしかしたら、その背景には、スマホやネットが当たり前になったことで、情報を深く調べることが増えて、ご家庭での「共通の会話の基盤」が少なくなっていることも関係しているのかもしれません。この記事では、不登校増加の一つの見方としてこの点に注目し、親子の「小さな対話」を取り戻すためのヒントを探っていきます。

なぜ今、不登校が増えているのか? 当記事が考える「会話の断絶」

かつての親子:テレビや流行が「共通の話題」を自動的に作っていた

一昔前の家庭では、ゴールデンタイムのテレビ番組や流行の歌が、家族全員にとっての共通のインプットでした。特に意識しなくても、「昨日のドラマ見た?」「あのニュース知ってる?」といった大きな共通の話題が自動的に生まれていたのです。

今の子供たち:知識や興味が「タコ壺化」する時代

しかし今は、子どもたちが触れる情報源はSNS、YouTube、特定のオンラインコミュニティなどに細分化され、興味は極めて専門的で深い「タコ壺化」しています。親と子が同じ情報を共有する機会は激減しました。

「何を話していいか分からない」親子間の小さなズレ

この共通の基盤の喪失により、親子の会話は「宿題は?」「学校どう?」といった業務連絡的な内容になりがちです。お互いの世界が見えず、「何を話せば良いか分からない」という小さなズレが、徐々に大きな心の断絶を生んでいます。たとえば、お子様が夢中になっているゲームのシステムやキャラクターの説明をお聞きになって「何のことだろう?」と感じられている方も多いのではないでしょうか。

学校(集団)も「共通の基盤」を持ちにくい場所になっている

さらにこの傾向は、学校という集団生活の場にも及んでいます。子どもたちの関心が多様化し、クラス全員が熱中する大きな共通体験が減っていることも、学校が居心地の良い「対話の場」ではなくなる一因だと考えられます。

進化する学習環境と、不足する「対話の場」

AI学習、オンライン教材…「一人で学ぶ」環境の圧倒的な充実

現代は、子どもたちが知識を「獲得」するための環境が劇的に進化しています。高性能なAIチューター、動画配信によるオンライン教材、VRを使った体験型学習など、自分のペースで、いつでもどこでも一人で深く学ぶことが可能になりました。これらの進化は、不登校の子どもにとっても学びを継続する大きな助けとなっています。

一方で、圧倒的に不足している「対話の力を鍛える場」

しかしその一方で、深まっていく知識を他者と分かち合い、すり合わせ、考えを深める対話の力」を鍛える場は、圧倒的に不足しています。どんどん知識の獲得はできても、知識が深いがゆえに、感情や価値観が異なる生身の人間と意見を交わし、調整する練習の難しさが上がっていき、機会が結果的に減っているのです。

コミュニケーションの難易度が上がり、学校が安心できる場でなくなった時

この対話の練習不足は、学校での人間関係のハードルを上げることにつながります。他者とのコミュニケーションが以前より難しくなり、「自分の居場所がない」「理解されない」と感じたとき、学校は安心できる場ではなくなり、不登校という形で現れる一因になっていると考えられます。

解決のヒントは「大きなテーマ」より「小さな対話の空間」

「学校に行きなさい」という「大きなテーマ」の重圧

不登校に直面すると、保護者としては「学校は行くべき」「将来困る」といった正論大きな問題解決を急いでしまいがちです。しかし、「学校に行きなさい」という言葉は、子どもにとっては重圧評価と受け取られ、会話の入り口を完全に閉ざしてしまう逆効果になりかねません。

必要なのは「評価しない」安全な対話の空間

今、ご家庭で最も必要なのは、子どもの考えや感情が一切評価されない安全な対話の空間を確保することです。子どもが「何を言っても大丈夫」「ありのままを受け止めてもらえる」と感じられることが、心のエネルギーを取り戻す第一歩になります。

「小さなテーマ」で安心して会話する体験を増やす

その空間を作るには、「学校や将来」といった重い話ではなく、日々の**「小さなテーマ」**で会話する体験を増やすことが有効です。例えば、「今日のお昼ご飯美味しかったね」「あのキャラクター面白いよね」といった、どうでも良い雑談こそが、親子の共通の基盤を再構築し、安心感につながります。小さな会話から、親子の心は再び繋がり始めます。

「ゲーム」が提供する、最強の「共通の会話の場」

なぜゲームは「共通の話題」として優れているのか

ゲームは、親子間に「共通のルール」「共通の目的」「共通の体験」を即座に提供できる、非常に強力なメディアです。親子の知識レベルや興味が違っていても、ゲーム内の世界や課題を共有することで、自然と大きな努力なしに会話の基盤が生まれるのです。

「あの敵どう倒す?」「このアイテム見つけた!」から始まる対話

ゲームを一緒にプレイしたり、プレイ中の子どもに寄り添ったりすることで、「あの敵どう倒す?」「この隠しアイテム見つけたよ!」といった、学校や将来とは無関係の小さなテーマで安心して会話ができます。これは、業務連絡ではない、純粋な共体験に基づく対話です。

親が子供の世界に「教えてもらう」というスタンス

この時、親は「指導する」のではなく、子どもの得意なフィールドのことを「教えてもらう 」というスタンスが重要です。「この技どうやるの?」「教えて」と教えてもらう立場になることで、子どもは喜びを感じ、親子の上下関係ではない対話が生まれます。

ゲーム以外の「小さな共通体験」の見つけ方

もちろん、ゲーム以外にも「小さな共通体験」のヒントはあります。子どもが夢中になっているアニメ、動画クリエイター、特定の趣味など、子どもの「好き」の中に、安心して会話できる「共通の話題」は必ず隠れています。

まとめ:不登校の背景を理解し、家庭でできる「対話の空間」づくりを

不登校の要因は一つではない。しかし「会話の基盤」は見直せる

不登校が増加している背景には、AI時代における情報の「タコ壺化」や、知識獲得の環境進化に伴う「対話の場」の不足など、複雑な社会的要因が絡み合っています。不登校の原因は決して一つではありませんが、本記事で提案した「共通の会話の基盤」の減少は、どの家庭でも見直せる具体的な問題点です。

まずは1日5分、子供の「好き」なテーマで雑談することから

「学校」という大きなテーマを一旦脇に置き、「評価されない」安全な対話の空間を家庭に作ることから始めましょう。その具体的な一歩として、今日から「1日5分、お子さまの『好き』なテーマで雑談する」ことを目標にしてみてください。それはゲームの話題でも、動画の話でも構いません。親が「お邪魔する」姿勢で小さな会話を積み重ねることが、親子の心の断絶を埋め、お子さまが再び一歩を踏み出すための安心感につながるはずです。

家庭外に安心な居場所をつくっていく

そして、少しずつでも良いので、家庭の外にも安心な居場所を広げていくチャレンジを段階的に進めていくのはどうでしょうか。

ゲームがテーマでも良いですし、深く関心をもっている事柄を話せる場所、調べられる場所でも良いかもしれません。一緒にものづくりをする場所でも良いでしょう。

ここは安心な場所なのだな、と、少しずつ理解していくことで、世界が少しずつ構築されていくと思います。具体的に、どんな取り組みが良いかわからないなどのご相談でも、ぜひ、ご相談いただければと思います。

ゲムトレに五年間通われた保護者の方に書いていただいたブログ記事です。

https://note.com/tokk/n/n7e2ab5db1c9f

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