「ゲムトレは、僕にとって一番最初のステップだった」——不登校を経験した現高校生・秋庭さんインタビュー
小学5年生の頃、いじめをきっかけに不登校になった秋庭さん。部屋にこもり、髪も2年間切りに行けない日々の中で、お父様が見つけてきたのがゲームのオンラインスクール「ゲムトレ」でした。現在は高校3年生として大学進学を目指す秋庭さんと、お父様お母様に当時のことを振り返っていただきました。
目次
ゲムトレを知ったきっかけ
——ゲムトレに興味を持ったきっかけを教えてください。
秋庭さん 見つけてくれたのは父親ですね。僕自身はフォートナイトにはまってやっていて、父がいろいろ検索しているうちにゲムトレさんが教えているっていうことを発見して。
——秋庭さんご自身はどう思いましたか?
秋庭さん 単純に「もっと強くなれる、やった!」みたいな感じでした(笑)。入会当時小学6年生だったんですけど、プロとか目指したいなっていう気持ちがちょっとあって。コミュニティ大会とかにも参加して順位を狙ってたっていう生活をしてましたね。
——最初は純粋にゲームが上手くなりたいという気持ちだったんですね。
秋庭さん そうですね。その時には「居場所が欲しい」とか「人と話したい」っていう目的ではなくて、単純に楽しそうとか強くなりたいなっていう気持ちで入ってました。結果的には他にもいろんな得たものがあったのかなと思うんですけど。

(秋庭さんご家族、ゲムトレ代表の小幡の講演に参加くださいました。)
憧れのトレーナーとの出会い
——実際にゲムトレを始めてみて、どんなところが良かったですか?
秋庭さん 担当のトレーナーのレイフィーさんが、フォートナイトですごく結果を残されてる方で、すごく尊敬していたんです。「この人に認められたい」っていう気持ちが出てきて。それまで身だしなみとか全然気にしてなかったんですけど——2年間くらい外に髪を切りに行けてなくて、家に来てもらって切ってたくらいで。でもレイフィーさんがちゃんとされてる方だったので、自分も髪を切りに行ったり、少しずつ気をつけるようになりました。
——レイフィーさんの存在が大きかったんですね。
秋庭さん もう、輝ける星みたいな存在でしたね。大人に対しての信頼感とかも当時はない状態だったんですけど、ゲームの世界で実績のある人から教わるっていうのは、あの年齢の子にとってはすごく大きいんだなって思います。
お母様 横から言っちゃうのもなんなんですけど——子供は最初、親にもそんなに心を開いてる状態ではなかったんですよ。引きこもっちゃって、親の言うことに対してもあんまり、っていう感じだったんですけど。レイフィーさんが「これは親御さんがお金を払って成立していることだから、感謝しないとね」って言ってくれたんです。そしたら息子から敬語が出てきたんですよ。「はい、分かりました」って。もう本当にびっくりで。
ゲームが社会に出る「足がかり」になった
——ゲムトレを通じて、生活面での変化はありましたか?
秋庭さん 朝にレッスンがあったので、朝起きようってちょっと思えるようになりました。あと大きかったのが、音声だけで話すことと対面で話すことの間に、オンラインで顔を見て話すっていうステップがあったこと。不登校の子にとって、いきなり対面ってすごくハードルが高いんですけど、ここでワンクッションあったおかげで、だんだん「もっとリアルで人と関わりたいかも」って思えるようになったんです。
——それがなかったら、どうなっていたと思いますか?
秋庭さん きっかけがあんまりなかったかもしれないですね。ゲームっていう好きなことからじゃないと、僕はやれなかったと思うんですよ。興味がないところから始めるのって、不登校の子にとってはすごくきついと思っていて。好きなことなら頑張れるし、集中できる。ゲームっていう好きなところから現実に近づけていこうよっていう路線が、僕にはすごく合っていたのかなと思いますね。
——次第にクッションの時間を経て元気になっていくということなのでしょうか。
秋庭さん はい。初めて数学を始める子に、いきなりベクトルとか関数って難しいじゃないですか。足し算、引き算、分配法則って積み重ねていって、初めて「あ、関数って面白いかも」って思える。僕もそうやってステップアップしていって、ゲムトレさんが一番最初のステップだったのかなっていう感覚です。
大会で経験した「仲間と目的を共有する」ということ
——ゲムトレの中で印象に残っているエピソードはありますか?
秋庭さん ゲムトレさんが大会を開催してくれたんです。組む相手がランダムに決まって、僕のペアはちょっと初心者に近い子だったんですよね。最初は「これじゃ勝てない」って思ったんですけど、レイフィーさんに「どんな味方と一緒でも、自分がやることは一つだよ。まだ時間あるじゃない」って言われて。そこから二人で練習して、戦略を考えて、結局2連勝できたんです。
——二人で戦略を立てたんですね。
秋庭さん 誰かと目的を共有して、そのために一緒に努力するっていう経験が、ゲームの中でできたんですよね。友達ができて、一緒の大会に出るんだから連携しなきゃっていう。繋がりができて、そのために努力して。
お父様 ゲームって頭を使うんだなって、改めて思いました。実は、私がゲムトレさんを見つけた時、まさにそれだったんですよね。目的意識を持って取り組んで欲しいなと。学校に行けなくても、本気で目的を持って何かに取り組むことができたら、そこから学ぶべきことってあるんじゃないかなって思っていて。ただゲームをやっていた頃は、なんかその場の楽しさに流されてる感じがあったんです。でもゲムトレさんなら、今好きなゲームをただの遊びとしてではなく、目的として捉えるチャンスなのかなと。——うまくいったね。
秋庭さん うん、うまくいったのかなって思います(笑)。
親のLINEでレッスン——家族の会話が生まれた
——保護者の方から見て、ゲムトレはどう映っていましたか?
お母様 正直、ゲームのことは一切やったことがなくて、最初はよく分からなかったんです。でも親のLINEを通してレッスンをするので、横で見ていたんですよね。そしたら先生がプレイしながら説明してくれているのを見て、「ああ、うまいんだ」「今これやってるんだ」って分かってきて。戦略を教えているのを見て、「あ、やっぱり普通に先生なんだな」って思いました。ゲームだからっていうよりも、ちゃんとした先生なんだなって。
子供だけで完結しないっていうのがすごく良かったんですよ。親のLINEを通してレッスンするので、レイフィー先生が言ってくれたことを子供とシェアできるようになって。「今日こういうこと言ってたね」「そうだね」みたいな会話が家族の中で成り立つようになったんです。そうじゃないとゲームのこともそんなに分かってなかったから、会話が成り立たなかったんですよね。普段の家族での会話ができるようになったのは、すごくありがたいというか、すごい変化でしたね。
——親子の対話という面でも効果があったんですね。
秋庭さん はい。だから、もう1つ付け加えるとすれば、親子で対話がうまくいかないなっていうお家のお子さんにもお勧めだと思います。レッスンが親子の共通の話題になるんですよね。あと、子供が反応しなくても意味はありますよっていうことも伝えたくて。響いてないように見えていても、頭にはちゃんと残ってくれるんですよね、言葉が。だから子供の反応がなくても続ける価値はあると思います。
ゲームで身につけた集中力は、今の勉強にも活きている
——今は高校3年生とのことですが、大学ではどんなことを学びたいですか?
秋庭さん 学際的に学びたいと思っています。不登校っていうテーマと、さっき言った「繋がり」の話——共同体意識とか言うんですけど——そういうことを大学で学べたらいいなと。学問を通して不登校を解決できたらいいなっていう気持ちがあります。
——ゲーム時代の経験が、今の勉強に活きていると感じることはありますか?
秋庭さん すごくあります。今、大学受験に向けて勉強しているんですけど、集中している時の感覚がフォートナイトに打ち込んでいた時と同じなんです。当時はゲームのために睡眠を整えて、ご飯もちゃんと食べて、全部ゲームのために調整していた。今はそれが勉強に変わっただけ。目的を持って取り組むっていうこと自体は変わっていないんですよね。レイフィーさんが当時話してくれたことが、ゲーム以外にも結構通用することが本当にあって。

ゲムトレはどんな子に向いている?
——最後に、ゲムトレはどんな子に向いていると思いますか?
秋庭さん 3パターンくらいあるのかなと思っていて。1つは僕のようなタイプで、ゲームの中だったら結構頑張れるかもっていう子。ビデオ通話もゲームだったら頑張っちゃうよ、みたいな。もう1つは、友達とかの繋がりが元々あまり欲していないけれど少しは欲しいという人。ゲームを通じたオンラインの繋がりが、対面に出ていくための足がかりになると思います。あとは、学校には行って繋がりはたくさんあるのだけどもうちょっとそれを弱めたいなっていう子。学校通ってる人でも、疲れてしまうということもあると思うので、そこで違う繋がりを作るというのもあると思います。
——ゲムトレを勧めたいですか?
秋庭さん 僕はおすすめしたいですね。ぜひ、そういう人には。
秋庭さんは、いじめによる不登校を経験した後、ゲムトレでのトレーニングをきっかけに少しずつ社会との繋がりを取り戻していきました。N中等部、フリースクール、地元の中学校での活動を経て、現在は高校で大学受験に向けて勉強中。「好き」を入り口にした最初の一歩が、今の自分に繋がっていると語ってくださいました。
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